名門男子校・緑都学園高校に入学した蓮川一也(井澤勇貴)。
入学式前日に胃潰瘍で入院したため1ヵ月遅れの入学となった一也は、
寮長の池田光流(三浦力)と生徒会長の手塚忍(佐藤雄一)に案内され、
希望に満ちた思いで付属寮・緑林寮―通称「グリーン・ウッド」に足を踏み入れる。
だが、そこで一也を待っていたのは、バイクと寝食を共にする3年の古沢進一郎(長尾浩志)や、
自室をゲーセン化している1年の坂口栄也(中田祐矢)・青木邦久(堀江隆太)コンビなど、
個性的すぎる寮生達だった。
しかも、ようやく辿り着いた自室のドアを開けると、そこに立っていたのは女の子。
驚く一也に、光流と忍はそれが一也のルームメイト・如月瞬(鈴木拡樹)だと紹介する。
瞬はれっきとした女の子だが、あくまで男としてこの学校を卒業しなければならないのだという。
他の寮生には知られてはならない秘密だと言われ戸惑う一也に「あんまり気にしないで」と瞬は微笑むが、
一也は早速眠れぬ一夜を過ごすのだった。
翌日、初めての授業に全くついていけない一也。
しかも、クラスメイトの戸丸(恭平)や橋本(佐久嶋一籠)・辻(緒方涼介)・岩下(川岸銀次)から、
学園に男の保健医がいて、その保健医には「男好き」疑惑もある事を告げられた一也は、
保健室を訪れると机に向かっていた保健医の頭をノートで思いっきりはたく。
「一也!実の兄に何するんだ~~~!」
そう、保健医は一也の唯一の肉親である兄・一弘(大口兼悟)だったのだ。
自分の憧れだった一弘が、男子校の保健医という職業を選んだ上に男好きと
噂されていることに、いてもたってもいられなかったのだ。
妻であるすみれ(福井裕佳梨)に誓ってそんな事実は無いと言う一弘。
初恋のひとであるすみれの名前を聞いた一也は、思わず固まる。
すみれが一弘と結婚し家に身の置き場を無くしたことが、
一也が寮生活を始めた理由だった。
自分達が兄弟である事は誰にも言うなと一弘に釘を刺すのが精一杯の一也で…。
寮に帰っても、瞬の着替え中にうっかり部屋に入ってしまい慌てるなど、一也の心労は絶えない。
一方全く気にしていない様子の瞬は、光流と忍の部屋で開かれている宴会に一也を誘う。
そこには同じ1年の藤掛達郎(加藤康起)や渡辺由樹(川本稜)も遊びに来ていた。
宴が盛り上がったところで、話題はいつの間にか一也の身の上話になり、
兄嫁に惚れている事を見破られた一也は動揺する。
さらに、瞬が女であることをバラしてしまいそうになり焦った一也は、
一気食いしたお菓子でのどを詰まらせ倒れてしまう始末。
その週末、一也を訪ねてすみれが「グリーン・ウッド」にやって来た。
美人が来た!と大いに沸き立つ寮生たち。
すみれに抱きつかれ、感極まって鼻血が出そうになった一也は部屋を飛び出す。
それでは余計に心配されると気付いた一也が急いで駆け戻ると、
すみれは安心顔で「これからも先輩達の言うことをよく聞くようにね」と言い残し帰っていった。
光流や忍が上手くフォローしてくれていたのだった。
その夜、風呂場で服を脱いだ瞬を目撃し、瞬が本当は男だったと知る一也。
全ては光流と忍による「一也がいつ気付くか」を賭けたバクチだったのだ。
頭に血がのぼった一也が光流達の部屋に乗り込むと、してやったりと笑う2人の姿が。
一也は光流の顔面に強烈なパンチを浴びせるが、光流はそんな一也を「気に入っちゃったよ」と言う。
怒りに震えながら自室に戻った一也は、とんでもない所に来てしまったと痛感しつつも、
自分に帰る家は無いという事実に、改めて悲嘆に暮れるのだった。
翌朝、まだ怒っている一也に声をかけた光流、忍、瞬の3人は、
「蓮川」の真ん中を取って「すか」という愛称を付けるなど、懲りずに一也をからかう。
その上、一也と一弘が兄弟だと言う事もとっくにバレていて、一也は愕然とする。
「すかちゃん」の受難はまだ始まったばかりのようで…。
そんな彼らの様子を、物陰から布施直(久保翔)が密かに伺っていた。
果たしてその目的は…!?
|