グリーン・ウッドの朝。二度寝した蓮川一也(井澤勇貴)と如月瞬(鈴木拡樹)は大急ぎで学校に向かっていた。
途中で池田光流(三浦力)と手塚忍(佐藤雄一)に追いつき「起こしてくれたっていいのに」とボヤくが、
考えが甘いと一蹴される。その時、突然前方から女子中学生たちが走ってきて、
すれ違いざまに一也と光流の体じゅうを触って去っていった。
どうやらこれは「緑都生を見かけたら触る」という、彼女達の間で流行っている遊びらしい。
その日、古典の立山先生の授業中に居眠りしてしまった一也は、課題決定だと瞬にからかわれる。
立山先生は厳しいことで有名で、毎朝課題を提出する生徒の行列ができるほどなのだ。
放課後の図書室で課題に取り組む一也に、一人の男子生徒が声を掛けてくる。
新聞部入部希望の1年生・布施直(久保翔)だ。
布施は新聞部から「手塚忍と池田光流の悪事を暴く」ことを入部の条件にされており、
その情報収集を一也に協力して欲しいという。
話によると現生徒会は、会長である忍の独裁体制下にあり、それに光流も加担しているとのこと。
入寮以来散々な目に合っている一也は、二人の素性に興味を抱き、
布施に流されるまま調査に協力することになってしまう。
放課後の生徒会室では、寮生の遅刻について忍が寮長・光流を呼び出していた。
布施と共にその様子をうかがっていた一也は、
あまりにテキトーな二人のやり取りを目の当たりにして呆れる。
そこへ柔道部主将・近藤(蓮見陽介)が部員と共に忍を訪ねてくる。
今年度の予算に対して不満があるようだ。
引き下がらない近藤に「金が欲しかったら勝て!」と一喝する忍。
プライドを傷つけられた近藤は忍に食ってかかるが、すぐに言い留まってしまう。
どうやら先日の対抗試合の敗因に、忍が何らかの形で関わっているらしい。
生徒会室を後にした近藤を追いかけ、一也たちは対抗試合で何があったのか問い詰めるが、
いっこうに答えてくれる気配がない。ますますジャーナリズム精神に燃える布施。
その後、情報収集のため学校じゅうを走り回る二人だったが、
出てくるのは、二重帳簿、贈収賄、賭博の元締めなど、忍の悪い噂ばかり。
寮においても、寮生から仕送りの品を巻き上げる光流の姿を目撃するなど、
一也は二人がとんでもない人たちであることを再認識する。
そして翌日の放課後、ついに一也たちは噂の真偽について忍を問い詰める。
余裕の表情の忍だったが、そこへ柔道部員たちが現れ一同を取り囲む。
対抗試合で何があったのか近藤に尋ねても教えてくれないため、忍の口から真相を聞き出しに来たのだ。
しかもそれだけでは収まらず、日頃の不満を晴らすため、忍を地面に叩きつけてやるという。
予想外の事態に慌てる一也たち。そしてついに、柔道部員が忍に容赦なく襲い掛かった、次の瞬間――。
叩きつけられたのは忍ではなく、柔道部員の方だった。
忍の体落としが鮮やかに決まり、続くもう一人も見事に投げ飛ばされる。唖然呆然の一也たち。
そこへ部員達を止めに駆けつけてきた近藤が、涙ながらに語る。
「いいか!おれが手塚のせいだといったのはな、手塚が出てくれれば勝てたということだ!」。
事の真相は、試合前に忍に助っ人を頼んで断られた、というものだった。
忍は一也たちに、自分は厳しいことをしてきたが、これは誰かがやるべきことだったのだと告げる。
言いたいことがあるなら来てほしい、誹謗も中傷も恐れはしない、と。
その言葉を聞いた布施は忍の器の大きさに感銘を受け、新聞部ではなく放送部に入ると宣言し、
颯爽と立ち去っていったのだった。結局何だったんだ・・・と立ち尽くす一也。
翌朝、登校する一也たちの前にまた女子中学生たちが走ってくるが、光流だけワザと立ち止まり触られ放題。
彼女達は全員光流のファンなのだそうだ。
と、今度は後ろから、古典の課題提出に並ぶための、緑都生の一群が。
課題をすっかり忘れていた一也は、彼らを追いかけ勢いよく走っていく。
その俊足に目を止め、使えるな・・・と何かを企む光流だった――。
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