■#11「LIVE OFF グリーン・ウッド」

突然街で謎の女(戸松遥)に助けを求められた一也(井澤勇貴)、光流(三浦力)、忍(佐藤雄一)。
振り向くと、彼女の追っ手と見られる男が近づいてきていた。
とっさに彼女を連れて駆け出す3人。
追っ手を無事まいたところで詳しい事情を聞こうとするが、そんなことよりいっしょに遊びましょう、とはぐらかされてしまう。
関わらない方が良い…と思う一也だったが、結局流されるまま、光流や忍と共に彼女に付き合ってあげることに。
名前を尋ねると、後ろに貼ってあったポスターをチラっと見てから一言、「ミエコと申します」。
ポスターにはアイドル・新田美恵子の写真が。絶対に偽名だ…と思う3人。

その後、本屋やバッティングセンターに立ち寄り、ミエコを色々な所に連れて行ってあげるが、
4人の前に突然車が停まり、さっき追ってきていたのとは別の男が降りてきて叫んだ。
「ミエコ!」
慌てて逃げ出すミエコと共に、駆け出す3人。
何とかまいたものの、先ほどから追ってきている男達の人相がさして悪くなかったこともあり、
そろそろ事情を話して欲しい、と頼む光流達。
だが、またしてもミエコにうまくはぐらかされてしまう。

   

再び街を歩く4人だったが、急にミエコが立ち止まった。
見ると前方に、先ほどとは別の、明らかに人相の悪い男が立ちはだかり、懐から何かを取り出そうとしていた。
ミエコは血相を変え、「逃げて!」と叫んで走り出す。
わけも分からず再び逃げる3人だったが、やがて追いつかれてしまい、光流はやむをえず最終手段に出る。
立ち止まって振り返ると、追ってきた男を思い切り殴り倒したのだ!

光流のパンチに倒れた男を見て一安心したのもつかの間、今度は最初に追ってきた男達が追いついてきた。
さっきの男と同様、殴って撃退しようとする光流に、ミエコが静止の言葉をかけるが、時既に遅し。
豪快に殴り倒された男達を見て、「ごめんなさい、杉田さん…」と呟きながら気を失うミエコ。
光流が駆け寄ると、ミエコの付けていたカツラとサングラスがずり落ち、その素顔があらわになっていた。
光流がそれを見て思わず叫ぶ。
「新田美恵子!?」そう、ミエコは正真正銘、人気アイドルの新田美恵子その人だったのだ。

意識を取り戻した美恵子に事情を聞く一也たち。
どうやら美恵子はもともと地味な性質で、仕事中元気にしている反動からか、
ステージを降りるとどっと疲れが出るようになってしまったのだという。
久々の休日に家でボーっとしていたら、急に逃げ出したくなってしまい、こうしてフラフラと街を歩いていたのだ。
最初に追ってきていた2人は事務所の事務員と、マネージャーの杉田で、もう一人の人相の悪い方はパパラッチだという。

   

ようやく事態を飲み込めた3人だったが、次の瞬間、カメラのシャッター音が鳴り響いた。
先ほどのパパラッチが復活して、美恵子と光流の2ショット写真を激写していたのだ。
そのまま逃げ出すパパラッチを、得意の俊足で追う一也。
あっという間にパパラッチに追いつき、奪ったカメラは忍のもとへ。
こちらも忍の手により一瞬でバラバラに解体され、ようやく事態は一件落着したのだった。
帰り際、美恵子に「逃げたくなったらいつでもおいで」と声をかける光流と忍。
『頑張れ』とは言わない2人の優しさに笑顔を浮かべる美恵子だった。

それから数日経ったある日の緑林寮。
一也はひとり、池で泳ぐ鯉を見つめながら物思いに耽っていた。
例の河原での騒動のあと別れて以来、五十嵐巳夜(吉倉あおい)のことが忘れられないのだ。
これってやっぱり恋なのかな…と思い悩む一也。
するとそこへ車が停まり、中から美恵子が顔を出した。
どうやら光流と忍に頼みがあるとのこと。

次の日、光流、忍に一也と瞬(鈴木拡樹)も連れ立って美恵子のもとを訪れると、
美恵子の新しいマネージャーの大谷が4人を出迎えてくれた。
話というのは、今度撮影する美恵子の新作CMに出演して欲しい、というものだった。
相手役の男の子を探していて、美恵子が光流と忍を推薦したのだという。
家の者が厳しいのでそういうのはちょっと…と断る忍に、光流も学校が忙しいから、とあまり乗り気ではない様子。
頼み込む美恵子に困った顔をしながらも、光流は結局はっきりとした返事をしないまま。
寮に戻るなり一也と瞬は、目立ちたがり屋の光流が、なぜかCM出演に乗り気ではなかったことを不思議に思う。
ひょっとしてCMに出られない理由があるのでは?と思い当たり、
これはもう出てもらうしかない、と不敵な笑みを浮かべる2人だった…。

   
一覧に戻る