Vol.1Vol.2Vol.3-1Vol.3-2Vol.4Vol.5-1Vol.5-2Vol.6
Vol.7-1Vol.7-2Vol.8Vol.9-1Vol.9-2Vol.10Vol.11Vol.12Vol.13

◆Vol.7-2 ~會田望監督より~(GWメルマガ2008.08.13号に掲載)


小学校の頃、夏休みは無限の時間に感じた。
7月の終わりにカレンダーをめくると、そこにはまっさらな8月が広がっていた。
無敵だった。何でも出来ると思った。

時間は急激に加速する。
そんな気持ちはいつの間にか消えていた。

いつだ?
高校生活が終わった時だと気付く。

やらなきゃいけないことが一杯あった。
やりたいことがそれ以上にあった。
寝る時間を惜しんだ。
だから毎日眠かった。

高校生活の3年間を中心に、その前、その後と、
僕は過去を思い出すときの規準にしている。
高校時代の自分と今の自分。
外見や環境が多少変わっても、結局頭の中はあの頃からさほど変わっていない。

人間はそうそう変われる生き物ではない。と僕は思う。

でも、時間だけは、あの頃のリズムと何ら変わることなく、
世界中の人々に平等に刻まれている。

子供の時間。
高校生の時間。
大人の時間。

どこの時間にいても、
笑いたい時は笑って、怒りたい時に怒って、泣きたい時に泣いて……、

それでいいんじゃん。

僕は、スカちゃん達と一緒に過ごした時間の中で、そう思った。

7話監督 會田 望


↑TOP
◆Vol.8 ~會田望監督より~(GWメルマガ2008.08.20号に掲載)

人前で何かをするのは苦手だ。

監督をやっていて、現場で感心することがある。
これは「RHプラス」、「東京ゴーストトリップ」を撮ってる時もそうだった。
あのイケメン達はただのイケメンではない。
当たり前だが、彼らは皆役者で、カメラの前でお芝居を繰り広げる。
「もっとこうしてくれ」とか「こっちの方がいいんじゃないか」とか
演出しながら、内心、すげーな、と思っている。
井澤はスポンジのように演出プランを吸収してくれる。
三浦はバリエーション豊富で、演出に対するリアクションが早い。
佐藤は少々緊張しいだが、自分なりの忍を作ろうと懸命だ。
鈴木は瞬の台詞の言い回し、それに伴う振りを自分なりに色々考えてくる。
無責任だが、僕にはカメラの前で芝居なんて無理だ。

グリーン・ウッドのスカちゃんが歌うシーンで、井澤が
「キーが自分に合わないからどうしても裏返ってしまうところがあるんですけどどうしましょう」
と僕のところにやって来た。
僕は一つだけ注文を出した。
「裏返ってもいいし、下手でも良いから、とにかく一生懸命歌ってくれ」と。
僕は井澤にそう言いながらも、役者じゃなくて良かった…。と改めて思った。

カメラの前で歌うなんて、俺には到底無理だ。
どうしても歌えと言われれば、さしずめ……
うーん人前で、しかもアカペラで歌う曲なんて全く思い浮かばない。
高校の校歌ぐらいか…。やっぱり嫌だ。

途中で歌詞を忘れてしまったテイクも入れると、
テストを入れて都合10回以上歌ってもらった。その全てに井澤は全力だったと思う。
少しずつ盛り上がっていく感じは彼の考えだ。
いいシーンになった。

だが、一つ、
ここだけの話、未だに監督の僕でも分からないことがある。

スカちゃんは新入生を前になんであの歌を選択し、歌ったんだろう……。
お姉さん達に聞いてみようと思う。

8話監督  會田 望


↑TOP
◆Vol.9-1 ~會田望監督より~(GWメルマガ2008.08.27号に掲載)

皆さんこんにちは
第8話「春はあけぼの」いかがでしたでしょうか?

一也も寮長になり、今後また成長した彼の姿をお楽しみ
頂けると思います。

次は第9話、清水監督にバトンタッチです!
また新しいキャラクターも登場してきます。

では、お楽しみに!

第7・8話 監督 會田望


↑TOP